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帝京・伊藤 マウンドに上がることなく聖地に別れ

 最後まで帝京の背番号1がマウンドに上がることはなかった。9回2死一塁、阿部の捕邪飛をネクストバッターズサークルで見上げた伊藤は「これで終わったんだ…という気持ち。チームは秋と春に(都大会の)1回戦で負けてどん底まで落ちたけど、甲子園に来ることができた。甲子園で終われて悔いは残ってない」。涙はない。

 2年前の甲子園で1年生史上最速の148キロを記録した怪腕が、静かに聖地を後にした。

 7日の花巻東(岩手)戦は先発したが、3回2/3で5失点KO。この日は先発マウンドを背番号10の2年生左腕・渡辺に譲り、「3番・一塁」で先発した。9回、2点差に迫られ、なお1死満塁でも救援の声は掛からない。逆転満塁弾を浴びた後に2番手として登板したのも2年生左腕・石倉だった。前田三夫監督は「次の試合は伊藤のつもりだった。勝っていくためには伊藤1人じゃ駄目」と9回の攻撃に望みを託したが、次の登板の機会は訪れなかった。

 伊藤とともに1年夏から甲子園を経験している4番の松本は「自分のミスで負けて悔しい」と敗戦の責任を背負った。3回に高校通算33号となる先制2ランを放ちながら、9回1死満塁で痛恨の失策を犯した。悔いが残る終戦となった。

 試合後、伊藤と松本はともにプロ志望を表明した。「ここでプレーさせてもらったことは今後に生きてくると思う」と伊藤。この悔しさを晴らすのは、プロとして帰ってきたときでいい。
(スポニチ)
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