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光星学院・川上、満塁&ランニング弾!81年ぶり快挙

 春夏連続出場の光星学院(青森)が川上竜平主将の歴史的猛打で専大玉名(熊本)に大勝した。川上は3回に満塁本塁打を放つと、続く5回にはランニング本塁打を記録するなど3安打7打点の大暴れ。満塁弾&ランニング弾は、1930年の平安中(現龍谷大平安)・稲田照夫以来、81年ぶり2度目の快挙となった。青森勢にとって満塁弾は春夏通じて初で、16得点も最多。東日本大震災からちょうど5か月。復興に立ち上がった地元に、力強い打撃で援護射撃した。
 圧巻のワンマンショーで、甲子園の視線を独り占めした。左翼手と中堅手が交錯し、打球が左中間を転々と転がっていくと、地鳴りのような歓声が沸き上がった。その中を川上が一気に本塁まで駆け抜ける。5回。「いい所に落ちてくれた。まさか本塁打になるとは」と苦笑いで振り返る“一発”で81年ぶりの珍記録が完成した。

 その前の打席で、すでに聖地を沸かせていた。3回。無死満塁で「打った瞬間だった」という完壁な一発が左翼席中段に到達。これが伏線となった。満塁弾、そしてランニング弾。1試合で2つの離れ業をやってのけた。

 主将に乗せられた光星学院打線は県勢史上最多の16得点。自身初の1試合7打点に、川上は「青森の代表として恥じないプレーをしたかった」と笑顔をはじけさせた。本職は中堅手だが、この日は投げても6回を1失点(自責点0)に抑える圧巻の大活躍だった。

 「漢(おとこ)」になるために沖縄から青森へとやってきた。川上の母・道子さん(45)は、昨年3月に監督を退任し、現在は総監督を務める金沢成奉氏(44)の小・中学時代の同級生。坂本勇人(巨人)らを育て上げた名将の人柄をよく知るだけに「ああいう男気のある人になってほしい」と息子を預けた。「金沢総監督は監督を辞めてからも支えてくれた」と川上。恩師の指導のおかげで、聖地で本物の「漢」になった。

 学校のある八戸市が津波で甚大な被害を受けた震災から、この日でちょうど5か月。運命を感じたナインは前夜に「何か自分たちに期待されてるんじゃないか」と話し合っていた。3月11日、チームは沖縄合宿中だった。そのまま大阪入りしてセンバツに出場。「本当に野球をやっていいのか」(川上)と臨み、2回戦敗退に終わった。八戸に帰ってからはボランティア活動を行ったが、避難所で「入らないでくれ」と断られることもあった。全員が「1勝だけでは(被災者は)元気にならないのか」と実感していた。

 時間がたち、被災地の状況も変わった。川上は「夏は勝つことで元気を届けられる」と言う。春のような迷いはない。頼れる主将に引っ張られ、東北の雄が被災者のためにも勝ち続ける。

 ◆川上 竜平(かわかみ・りゅうへい)1993年5月8日、大阪・吹田市生まれ。18歳。生後すぐに沖縄に移住し、仲井真小2年の時に仲井真ライオンズで野球を始める。仲井真中ではヤングリーグのSORA沖縄に入り、2年からはポニーリーグの那覇国際ポニーズでプレー。光星学院では1年夏からベンチ入りし、2年春から中堅のレギュラー。右投右打。181センチ、80キロ。家族は両親と姉。
(報知)
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